心療内科・精神科 渋谷駅前心療内科ハロクリニック 心療内科・精神科 コラム

カサンドラ症候群とは?ADHD・発達障害のパートナーを支えるために知っておきたいこと

当院なら
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当院では患者様が症状から回復し、元気な状態を取り戻すまで、
丁寧でわかりやすい説明と対話を大切にしています。

患者様が安心して治療を続けられるように、
信頼されるコミュニケーションを心掛けています。

どんなお悩みでもまずはお気軽にご相談ください。

目次

「子どものころから、なんだかうちの親はちょっと変わっている気がする」「大人になってから、親との関係のしんどさに気づいた」──そう感じている人は少なくありません。

近年は大人の発達障害(ASD・ADHDなど)への理解が進み、親世代の中にも「診断を受けていない発達障害の可能性がある人」が一定数いると考えられています。

親との関係にしんどさを感じている場合は、ひとりで抱え込まず、自分の気持ちや状況を整理しながら、必要に応じて専門家へ相談することも大切です。

発達障害の主な3つのタイプ

日本の発達障害者支援法や厚生労働省の解説では、発達障害はおおまかに次のようなタイプに分類されます。

タイプ 日本語名称 主な特徴の例
ASD 自閉スペクトラム症 対人コミュニケーションの難しさ、こだわりや見通しの立たない状況への不安など
ADHD 注意欠如・多動症 不注意・多動性・衝動性により、ケアレスミスや忘れ物が多い、落ち着きがないなど
SLD/LD 限局性学習症・学習障害 読み・書き・計算など特定の学習領域のみが著しく苦手になる

これらは「性格の問題」ではなく、生まれつきの脳機能の特性に由来するとされています。

身近な人が発達障害の特性を持つ場合、物忘れやうっかりミス、対人関係の行き違いなどが繰り返され、家族が強いストレスを抱えることもあります。


親に見られやすいASD・ADHDっぽい行動5選

発達特性のある人には、日常生活の中で共通して見られやすい行動傾向があります。

こうした特徴が複数見られても、必ずしも発達障害であるとは限りません。

1. 整理整頓・片づけが極端に苦手

  • 片づけても、別の部屋やクローゼットに「押し込んでいるだけ」になりやすい
  • 物を捨てられず、家の中が散らかりやすい
  • 来客前だけ一時的にきれいにする

ADHDの不注意特性がある人は、物の管理や段取り、優先順位付けが苦手で、片づけが継続しにくいことがあります。

2. 自分中心的に見える思考・言動

  • 間違いを指摘されてもなかなか認められない
  • 自分の考えに強いこだわりがあり、謝るのが極端に苦手
  • 会話が一方的で、相手の気持ちを汲み取れていないように感じる

ASDでは、相手の表情や言外のニュアンスを読み取りにくいことがあり、その結果として「自己中心的」と受け取られてしまうことがあります。

また、長年周囲から叱責されてきた経験から、自己肯定感の低さを隠すために防衛的な態度(強がり・嘘・開き直り)をとる人もいます。

3. 子どもを「支配」しようとするように感じる

  • 子どもの意見より「自分ルール(家のルール)」を優先する
  • 予定変更やイレギュラーに対応できず、体調不良でも無理をさせてしまう
  • 「親の所有物」のような扱いになってしまうことがある

ASDの人は、ルーティンや予定の変更が強いストレスになりやすく、柔軟な対応が苦手な場合があります。

その結果として、周囲からは「頑固」「支配的」に見えがちです。

4. 感情の起伏が激しく見える

  • ささいなことで急に怒り出す・泣き出す
  • 感情が爆発した後、ケロッとしている
  • 「なぜそこまで怒るのか」が周囲に理解されにくい

ワーキングメモリ(情報を一時的に保持しながら処理する力)が弱いと、同時に複数の刺激に対処することが難しく、ストレスが一気に高まりやすいと指摘されています。

その結果、感情のコントロールが難しくなり、家族が振り回されてしまうことがあります。

5. ケアレスミスや「うっかり」が非常に多い

  • 支払い忘れ、提出物の出し忘れ、約束の時間を頻繁に間違える
  • 集中していたのに、ちょっとした声かけで一気にペースを崩す
  • 計画を立てるのが苦手で、行き当たりばったりになりやすい

ADHDの人は、注意が散りやすく、衝動的な行動が多くなりやすいため、ケアレスミスや「抜け」が日常生活で目立つことがあります。

カサンドラ症候群になりやすい人の特徴

カサンドラ症候群とは、発達障害(ASD・ADHDなど)のあるパートナーや家族とのコミュニケーションがうまくいかず、「分かり合えない」「理解されない」と感じ続けることで、抑うつや不安、不眠などの不調をきたした状態を指す言葉です。

カサンドラ症候群は正式な病名ではありませんが、強いストレス状態を表す言葉として使われています。

なりやすい人の傾向として、次のような特徴が挙げられます。

  • 責任感が強く、生真面目
  • 相手の気持ちを優先しがち、感情移入しやすい
  • 「自分がもっと頑張れば」と自責しやすい
  • 面倒見がよく、関係を維持しようと努力し続けてしまう

ASDの特性は男性に多いとされますが、カサンドラ症候群は女性に多く見られると報告される一方で、男性が発症するケースもあります。

カサンドラ症候群の代表的な心身の症状

親や配偶者などとのコミュニケーションが上手くいかない状態が続くことで生じる、さまざまな心身の不調について解説します。

精神的な症状だけでなく、体に影響が及ぶことも決して少なくありません。

カサンドラ症候群の症状は多岐にわたり、放置すると深刻化する恐れがあります。

精神面に現れやすい症状

気分が落ち込む、意欲がわかないといった抑うつ状態が続くことが多く見られます。

何をしても楽しく感じられず、常に無気力になってしまうケースも珍しくありません。

また、将来に対する漠然とした不安やパニック状態を抱えやすくなる傾向があります。

親や夫などの身近な人に理解されない苦しみから、自分自身を責めてしまうこともあります。

こうした精神的な不調が長く続く場合は、早めに医療機関を受診することが推奨されます。

限界を迎える前に、自分の心の状態にしっかりと向き合う必要があります。

身体面に現れやすい症状

精神的なストレスが蓄積すると、不眠や頭痛といった身体的な不調として現れることがあります。

疲れがとれない、めまいがするといった自律神経の乱れからくる症状に悩まされる人も多くいます。

自分では身体の病気だと思って内科を受診しても、異常がないと診断されることが少なくありません。

このような状態を我慢して放置していると、本格的なうつ病などに進行してしまう恐れがあります。

身体からのSOSを見逃さず、心と身体のバランスを整えるための休養を優先することが回復への第一歩となります。

無理に「わかり合う必要」はない

発達障害の特性そのものを、周囲の努力だけで変えることはできません。

大切なのは、「相手を変えようとし続けて自分を追い詰める」のではなく、自分の心身を守るための工夫を身につけることです。

スルースキル・「期待しすぎない」を身につける

  • 「この人はこういう特性がある」と理解した上で、できないことに過度に期待しない
  • 何度も同じ話をされたり、理不尽な言動があっても、「全部真に受けない」距離感を意識する
  • どうしても話が通じないときは、いったん話題を切り上げる・席を離れるなどして、自分を守る

「期待しすぎない」ことは冷たい態度ではなく、自分の心を守るための大切なスキルです。

伝え方を工夫する(ちぐはぐな会話を避ける)

発達特性のある人には、情報量を絞り、順序立てて伝えると理解されやすくなります。

  • 一度にたくさん伝えず、「今してほしい行動」を短く具体的に伝える
    例:「今から出かける準備をして」→「〇〇(相手の名前)、今から出かける準備をしてね」
  • 目線を合わせて、相手の注意がこちらに向いているタイミングで話す
  • なぜその行動が必要かも、シンプルに説明する
    例:「〇時に△△さんと会うから、10分後に家を出たいんだ」

カサンドラ状態から抜け出すためのカギ

1. 「発達障害の特性は変わりにくい」と知る

発達障害は、基本的に生まれつきの脳の特性であり、「しつけ」や「努力不足」で説明できるものではありません。

だからこそ、「相手を変えること」よりも、「自分の考え方・距離の取り方を変えること」に目を向ける方が、結果的に楽になることがあります。

2. 物理的な距離を取る

一緒に住んでいる場合、物理的に離れることは、精神的な距離をとるうえで非常に有効な手段です。

  • ひとり暮らしや寮など、生活拠点を分けることを検討する
  • 可能であれば、徒歩圏内ではなく、適度に距離のある場所を選ぶ
  • 進学・就職・転職などをきっかけに生活環境を変えるのも一つの方法

成人であれば、基本的に自分の意思で住まいを決めることができます。

3. 連絡の頻度を調整する・一時的に絶つ

  • 電話やメッセージがひっきりなしに来てつらい場合、ブロックやミュート機能を活用する
  • 手紙や長文メッセージは、読むタイミングを自分で決める
  • 「本当に緊急であれば、別の手段で連絡が来る」と知っておく

連絡を制限することに罪悪感を覚える人もいますが、自分の心と体を守るための「境界線」として必要な場合があります。

4. 相談できる相手・専門機関を持つ

  • 信頼できる友人、きょうだい、親族など
  • 自治体の相談窓口、発達障害者支援センター、精神保健福祉センターなど
  • カウンセリングやオンライン相談、当事者・家族会、SNSコミュニティ

「自分だけがおかしいのではない」と実感できることは、大きな安心につながります。

職場など家族以外の関係性で起こるケース

カサンドラ症候群は、親子や配偶者といった家族間だけでなく、職場の人間関係が原因で発症することもあります。

上司や部下、同僚とのコミュニケーションのズレが引き金となるケースについて解説します。

仕事という逃げ場のない環境では、より強いストレスを感じやすくなります。

職場の人間関係がもたらすストレス

発達特性を持つ部下や上司との間で意思疎通がうまくいかず、業務に支障が出ることがあります。

自分がどんなに工夫して説明しても意図が伝わらず、強い精神的ストレスを抱え込んでしまう人は多いです。

本人に悪気がないことが分かっているからこそ、自分だけが我慢してしまう傾向にあります。

職場でこうした悩みを抱え、限界を感じている場合は、産業医などの専門家に相談することをおすすめします。

また、必要に応じて業務内容や人員配置の見直しを打診するなど、職場環境の改善を図ることも有効な対策となります。

発達障害を持つ母親に見られやすい特徴

発達特性のある母親では、コミュニケーションや子育ての場面で特有の困りごとが見られることがあります。

発達特性の現れ方には個人差があり、すべての人に同じ特徴が見られるわけではありません。

1. コミュニケーションの苦手さ

ASDの特性がある場合、言葉の微妙なニュアンスや感情の変化を読み取るのが苦手なことがあります。

  • 子どもが泣いている理由を直感的に理解しづらい
  • 「共感の言葉」よりも、「事実や理屈」を優先して話してしまう
  • 子どもから「わかってもらえない」と感じられやすい

2. 感覚過敏や鈍麻

感覚過敏・鈍麻はASDに比較的多いとされる特性です。

  • 音や光、触覚に敏感で、赤ちゃんの泣き声や抱っこが強いストレスになる
  • 逆に感覚が鈍い場合、危険に気づくのが遅れることもある

3. ルーティンの重視

  • 授乳・寝かしつけ・家事など、毎日のルーティンを崩されると強い不安や苛立ちを感じる
  • 子どもの突発的な行動や予定変更への対応が難しい

一方で、一定のルーティンは、赤ちゃんや子どもに安心感を与える面もあります。

4. 過集中と注意の偏り

  • 仕事や趣味、スマホなどに過度に集中してしまい、子どもの要求に気づきにくくなる
  • 逆に注意が散りやすく、子どもと遊んでいても別のことに気が向いてしまう

これはADHDの不注意や過集中の特性と関連していると考えられています。

子育てへの影響と工夫

0歳児の育児への影響

  • 泣き声の意図を読み取るのが難しい
  • 泣き声そのものがストレスになりやすい
  • 一方で、決まった時間に授乳・お風呂・寝かしつけをすることで、赤ちゃん側にとっては安定した環境になることもある

子どもの成長とともに変化する関係

  • 子どもが言葉で自分の気持ちを伝えられるようになると、コミュニケーションは取りやすくなることもある
  • 2〜3歳の「イヤイヤ期」や思春期のように予測しづらい時期には、親の特性と衝突しやすい
  • 小学生以降、ルールや決まりを重視する親の特性が、生活習慣や学習面でプラスに働くこともある

パートナーや周囲の理解が重要

  • パートナーが「苦手な部分を補う」役割を担う
  • 家事や育児を、得意・不得意に応じて分担する
  • 発達障害支援センターや育児相談など、公的な支援も活用する

発達障害と遺伝の関係

発達障害には、遺伝的な要因が関係していると考えられています。

発達障害の遺伝率

双生児研究などから、ASDやADHDの「遺伝率」はおおよそ70〜80%程度と報告されています。

ただし、この「遺伝率」は「親が発達障害なら、子どももほぼ必ず発達障害になる」という意味ではありません。

  • 多くの遺伝子と環境要因が複雑に関わって発症すると考えられている
  • 親が発達障害でも、子どもがそうでない場合もあるし、逆もありうる

子どもへの影響と向き合い方

子どもの発達に特性が見られる場合、親が自身の特性を理解し、工夫していることで、子どもへの配慮や支援がしやすくなることがあります。遺伝の有無にとらわれず、子どもの個別の特性を丁寧に観察し、理解することが大切です。

親子関係がつらいと感じたときにできること

発達障害の特性を持つ親との関係は、ときに大きな負担になり、「つらい」「しんどい」と感じるのは自然なことです。

親子のコミュニケーションのズレ

  • 親が子どもの気持ちを察しにくい
  • 親自身も、自分の気持ちをうまく言葉にできない
対処の例
  • メモ・メール・LINEなど文字で気持ちを伝える
  • 感情的になる前に、一度時間をおいてから話す
  • 子どもの行動(過去の自分やきょうだい)の背景を、「なぜこの行動になったのか」と冷静に考える習慣を持つ

育児・家族関係のストレスが溜まりやすいとき

  • 一人で抱え込まず、意識的に「一人の時間」「安心できる場所」を作る
  • 完璧な親子関係を目指すのではなく、「これくらいできればOK」とハードルを下げる
  • ストレスが限界に近いと感じたら、早めに専門家に相談する

周囲のサポートを活用する

利用できる支援の例
  • 発達障害者支援センター
  • 精神保健福祉センター
  • 児童相談所・子ども家庭支援センター
  • 学校のスクールカウンセラー・養護教諭
  • 医療機関(精神科・心療内科・小児精神科など)


渋谷駅前心療内科ハロクリニックのサービス紹介

当院は、平日の10時から19時まで診療を行っている心療内科・精神科クリニックです。

「困ったとき、すぐに」をモットーに、精神科専門医が患者様の心の悩みに寄り添います。

どのような些細な疑問や不安でも、一人で思い悩むことなくお気軽にご連絡ください。

渋谷駅前心療内科ハロクリニックが選ばれる理由

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ただし、労務不能となる期間の開始日は当院の初診日以降となる点にはご留意ください。

休職の手続きや療養のための環境整備など、一人ひとりの状況に合わせた対応を行っています。

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不調を感じたその日のうちに診察を受けられるよう、当クリニックでは当日予約を歓迎しております。

予約専用の公式LINEをご利用いただくことで、最短1分で簡単に予約が完了します。

カサンドラ症候群などクリニックでのご相談が必要な際にも、思い立ったときにすぐご来院いただけます。

なお、当院には児童精神科医が在籍していないため、16歳以上の方を対象とさせていただいております。

事前にお問い合わせいただければ、受診に関するご不明点にも丁寧にお答えいたします。

渋谷駅から徒歩30秒の好立地と保険診療への対応

当クリニックは、渋谷駅C1出口から徒歩30秒という非常にアクセスしやすい場所に位置しております。

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定期的な通院への負担を減らすことにこだわった立地となっています。

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まずはインターネットやSNS、書籍などで情報を集めたり、同じような経験をした人の声に触れてみてください。

そして、「自分ひとりで背負い込む必要はない」「私には助けを求める権利がある」と、何度でも思い出してあげてください。



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監修医師

草薙威史 先生

草薙威史 先生

経歴

  • 山形大学医学部 卒
  • 二本松会山形病院
  • 飯沼病院
  • 星ヶ丘病院
  • さとうメンタルクリニック
  • 新宿溝口クリニック
  • ナチュラルアートクリニック
  • 新宿廣瀬OPクリニック
  • ひめのともみクリニック
  • 三田こころの健康クリニック新宿
  • 医療法人社団TLC医療会 ブレインケアクリニック 理事長

Dr.YOUHEI.A

精神科、心療内科

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