母親って、ちょっと変わってる?大人になるとわかってくる親のクセ。
発達障害が認知されてきたのは、ここ数年です。親世代は、精神科や心療内科に通うなんて恥ずかしい、周りに言えない時代だったと思います。そして、未診断の発達障害が多い世代でもあります。
発達障害の主な3つの特性
発達障害は大きく分けて、ASD(自閉スペクトラム症)・ADHD(注意欠如多動性障害)・LD(学習障害)です。物忘れやうっかりミスなどの日常生活での困りごとや、対人関係において、相手の気持ちを汲み取るのが苦手だったり、自己中な行動をしてしまいます。社会生活において、円滑な人間関係は必要不可欠です。特性を理解し、自身も対処法を学んだり、周りの人たちのサポート体制も大切になります。
当てはまったら要注意。ASD・ADHDぽい行動5
整理整頓・片づけられない
一気に片づけて一時的にキレイになるけど、それは隣の部屋に押し込んだだけだったり。
来訪者への見栄えを気にするタイプだったりします。
時間が経てば、またゴミ屋敷化。誰か来ないと奇麗になりません。
物が捨てられないんです。物持ちが良いと言えば聞こえがいいけど、捨てるもの捨てないものが決められないのです。
自分中心的な思考
プライドが高いので、根拠のない自信があります。間違えていても、お構いなし。間違いに気づいても謝れない人が多いです。黙りこくってしまったり、無視をする。逃避癖があります。
日常生活において、周囲から間違いを指摘されたり、叱られたりすることが多くあり、自己肯定感が低く、自己評価が低いことを悟られないように嘘をつくことがあります。
支配しようとする
子供の意見は二の次で、自分の所有物のような扱いをしてしまう傾向があります。
我が家のルールと言いつつ、母親の自分ルールを押しつけがちです。融通が利かず、子供の具合が悪いのに塾に行かせようとしたりと、イレギュラーな対応が出来ません。
感情的になる
思考回路に特性が影響しているので、感情の起伏が激しく、感情をコントロールすることに苦労する傾向があります。
脳内のワーキングメモリの容量が小さいために、不安が増大しやすい、イライラが募りやすいといった状況になりやすくなります。冷静に物事を考えることが困難で、「どうしたらよいかわからない」「感情をうまく伝えられない」といった状態に陥りやすいです。
ケアレスミスが多い
特に、ADHDの人は注意散漫になりやすく、気を取られやすいです。
何かに集中出来ていても、横から話しかけられたりして集中力が切れることで、計画性の欠如、衝動的な言動が、ケアレスミスを引き起こしやすくします。
カサンドラ症候群ってどんな人がなりやすい?
カサンドラ症候群とは、自閉症スペクトラム(ASD)やADHD(注意欠如多動性障害)といった発達障害を持つ、配偶者や家族、パートナーなどとの関係で、常に感じる孤立感や相手に理解されない感覚を指します。これに伴い、精神的ストレスや体調不良を併発することもあります。
- 責任感が強い
- 生真面目
- 感情移入しやすい
- 面倒見がいい
カサンドラ症候群は、病気ではありません。
正式な疾患名もなく、「カサンドラ情動剥奪障害」「カサンドラ状態」と言われることもあります。
カサンドラ症候群になってしまう人は、物事を真っ向から受け止めてしまう生真面目な人や相手の気持ちを第一に考えられる人が多く、男性よりも女性に発症する特徴があります。
ASD(自閉症スペクトラム)の特性が男性に多いので、必然的に女性にカサンドラ症候群が多いだけなので、男性もならないとは言えません。
他責ではなく自責の念に囚われる人なども、カサンドラ予備軍かもしれません。
無理に分かりあう必要はない
ASDやADHDの人へのサポート方法はたくさんあります。
発達障害について理解したいという気持ちはとても大切ですが、自身のメンタルケアも気遣っていきましょう。
スルースキル・期待しない
そもそも期待しない、これがカサンドラ症候群にならない一歩です。
いちいち真に受けていると気持ちが疲れてしまいます。
特性によっては、何回も同じ話を繰り返し、時間が経てばまた同じことを話す、相手がきちんと返事をしなければ怒る人もいます。話半分でいい時もあります。
ちぐはぐな会話はしない
「〇時に〇〇と〇〇に行く」など、全てを一度に言おうとしないで、
「”〇〇”!今から出かける準備をして」など、作業している手を止めさせ、きちんと目線を合わせて、ひとつずつ行動を指示してあげると相手も理解が出来ます。「なんで?」と聞かれれば、「”〇〇”は、〇時に〇〇と会うんだよ」など、”本人の名前”やお母さんやお父さんなど、主語を相手にしましょう。ペットに教えるみたいな感じというと、語弊があるでしょうか。わかりやすく、ゆっくり聞き取りやすく伝えると吉です。
まだ間に合う!カサンドラ症候群脱出へのカギ
発達障害の特性は変わらない
普通の一般人でも人を変えるのは、とても難しいことです。発達障害の人は、自身の特性もあり、「自分が正しい」という何の根拠もない自信があったりします。人を変えられないなら自分が変わろうと思う人もいると思います。
とにかく物理的に離れる
まず、一緒に住んでいる場合はひとり暮らしや寮など、どうにかして家を出ることを考えましょう。出来れば、徒歩圏内ではなく、ちゃんと電車や新幹線、飛行機を使うぐらい遠くに行きましょう。
学校や仕事を理由にして、家を出ましょう。そんなの無理と思いがちですが、未成年以外はれっきとした成人です。ひとりで家も借りれるし、誰の許可も必要としません。
連絡を絶つ
ひっきりなしにかかってくる連絡はブロックしてしまいましょう。最初は、胸が痛むと思いますが、何日かすると止みます。手紙を送ってきたら封を切らずに置いておきましょう。自分の気持ちに余裕があるときに読めばいいんです。
着信を見ると、何かあったんじゃないか、と不安に思うと思います。本当に何かあったのならば、必ず別の方法で連絡がありますので、安心してください。
相談できる相手を見つける
全てを打ち明けるのはとても勇気のいることだと思います。
まずは、信頼のおける友人や、兄弟や親類など、当事者を知る人に相談しましょう。
今は、専門の相談窓口やインターネット上であらゆる情報も知る事が出来ます。
sns漫画やエッセイ本など、発達障害を知れる媒体はたくさんあります。
それらを知って、みんなにも起こっていることだと安心しましょう。
発達障害を持つ母親の特徴
発達障害のある母親は、以下のような特徴を持つことがあります。
1.コミュニケーションの苦手さ
アスペルガー症候群を含む自閉スペクトラム症(ASD)の場合、言葉のニュアンスを読み取るのが苦手なことがあります。そのため、子どもが泣いている理由を直感的に理解するのが難しかったり、子どもの気持ちに寄り添うことが難しく感じることがあります。
2. 感覚過敏や鈍麻(どんま)
音や光、触覚に敏感な場合、赤ちゃんの泣き声や抱っこの感触が強いストレスとなることがあります。一方で、逆に感覚が鈍い場合、子どもが危険な状況にあっても気付きにくいことも考えられます。
3. ルーティンを重視する
日々の生活のルーティンを大切にするため、急な予定変更や子どもの突発的な行動に柔軟に対応するのが苦手な場合があります。
4. 過集中と注意の偏り
特定の作業に集中しすぎてしまうと、子どもの要求にすぐ対応できないことがあります。反対に、気が散りやすい場合、子どもと遊んでいても注意が他へ向いてしまうこともあります。
発達障害を持つ母親の子育てへの影響
発達障害のある母親が子育てをする際、どのような影響があるのでしょうか?
1. 0歳児の育児への影響
赤ちゃんは泣くことで要求を伝えますが、その意図を理解するのが難しいことがあります。また、母親が感覚過敏の場合、赤ちゃんの泣き声がストレスとなりやすいです。一方で、ルーティンを重視する特性が育児にプラスに働き、決まった時間に授乳や寝かしつけを行うことで赤ちゃんが安心しやすいという利点もあります。
2. 年齢による変化
子どもが成長し、言葉を話すようになると、母親にとってコミュニケーションが楽になることもあります。しかし、子どもが予想外の行動を取る年齢(2~3歳のイヤイヤ期など)には対応が難しくなることもあります。小学生以降になると、ルールを守ることを重視する発達障害の特性が子育てに役立つこともあります。
3. パートナーや周囲の理解が重要
発達障害を持つ母親が子育てを円滑に行うためには、パートナーや家族のサポートが重要です。苦手な部分を補う役割分担をしたり、外部の支援(発達障害支援センターや育児相談など)を活用することで、育児の負担を軽減できます。
発達障害と遺伝の関係
発達障害は遺伝する可能性が指摘されています。
1. 発達障害の遺伝率
研究によると、発達障害は遺伝の影響を受けやすいとされており、特にASDは遺伝率が高いことが分かっています。しかし、発達障害の発症には環境要因も関与するため、親が発達障害を持っているからといって、必ずしも子どもに遺伝するわけではありません。
2. 子どもへの影響
遺伝的な要素がある場合、子どもも感覚過敏や注意の偏りなど、発達特性を持つ可能性があります。しかし、親が自分の特性を理解していれば、子どもが同じ特性を持っていた場合でも、適切な対応がしやすくなるというメリットもあります。
3. 遺伝を気にしすぎないことも大切
遺伝の可能性を心配しすぎるよりも、子どもの個性を尊重し、必要なサポートを適切に行うことが重要です。発達障害を持つ親だからこそ、子どもの特性に寄り添いやすい面もあります。
親子関係がつらいと感じるとき
発達障害を持つ母親と子どもの関係が、時にうまくいかず「つらい」と感じることがあります。母親自身が子どもの気持ちを理解しにくかったり、感覚過敏やこだわりが影響してすれ違いが生じることもあります。また、子どもが成長し、反抗期や思春期を迎えると、関係がさらに複雑になることもあります。ここでは、親子関係がつらいと感じる原因と、その対処法について考えてみます。
1. 親子のコミュニケーションのズレ
発達障害の特性により、子どもの気持ちを察することが苦手だったり、自分の考えをうまく伝えられないことがあります。そのため、子どもが「お母さんに気持ちをわかってもらえない」と感じたり、母親自身が「どう接していいのかわからない」と悩むことがあります。
対処法
- 言葉だけでなく、表情や行動にも注意を向ける
- 気持ちを伝えるのが難しいときは、メモやLINEなど文字でやり取りするのも有効
- 子どもの行動の背景を考え、「なぜこの行動をしたのか?」と冷静に分析する
2. 育児のストレスがたまりやすい
発達障害のある母親は、環境の変化や予測できない出来事にストレスを感じやすい傾向があります。育児は予定通りにいかないことも多いため、日々の負担が積み重なり、親子関係が悪化することがあります。
対処法
- 一人の時間を作る(家族や支援サービスを利用してリフレッシュ)
- 完璧を求めず、「できることだけやる」と割り切る
- ストレスがたまったら、信頼できる人に相談する
3. 子どもとの相性の問題
子どもが活発な性格だと、静かな環境を好む母親には負担が大きくなることがあります。逆に、母親が活動的なのに子どもが慎重派の場合も、お互いにストレスを感じやすくなります。
対処法
- 「性格が違うのは当たり前」と認識する
- 無理に子どもを変えようとせず、お互いの特性を尊重する
- 親子のペースが合わないときは、適度な距離を取る
4. 周囲のサポートを活用する
親子関係がつらいと感じるときは、一人で抱え込まず、外部の支援を活用することも大切です。発達障害のある母親向けの育児相談やカウンセリングを利用することで、専門家のアドバイスを得ることができます。
支援の例
- 発達障害支援センターや児童相談所
- 育児支援グループやオンラインの相談窓口
- 学校の先生やスクールカウンセラー
まとめ
大切にされている気がしない、気にかけてくれない、いつも怒られる、など、家族やパートナーとの心のつながりが感じられないと、自己責任感が強まり、うつ状態に陥ることもあり、双方にとって深刻な問題です。
関係改善のためには、家族やパートナーの特性を理解し、対応を学び、自身の考えをアップデートすることが大切です。最近では、カサンドラ症候群に関する認知が広がり、関連書籍やカウンセリングを通じて理解やサポートを求める人が増えています。
もしかしたら私も?と思う人は、インターネットやSNSで情報を集めたり、同じ経験を持つ人と繋がることがおすすめです。
こんなに人を思いやれる人たちが思いつめる必要なんてないんです!!