ひと昔前とは違い、現代の働き方は、「精神的な健康が重要視」されています。しかし、ストレス、不安、うつ病などの心理的問題は、世代によっては理解されにくく、休職にネガティブな感情を持っている人も多くいます。心療内科での診断書は、必要な休息を取り、心の健康を回復するための正当な手続きの助けとなる可能性があります。
心療内科で発行される診断書とは
心療内科の診断書は、精神的な健康問題により仕事を一時的に休むことが必要であると医師が認定した証明書です。この診断書は、患者が心理的な症状により通常の業務が困難であることを正式に示します。
診断書のもらい方
かかりつけ医を探す
まず、診察を受ける医療機関を決めましょう。ネット検索かマップアプリなどで、自宅の近くのクリニックが最適です。歩いて通える距離だと、通院することになってもストレスが軽減されます。もし、自宅療養になり実家で療養することになったら、主治医に紹介状を書いてもらい転院することも出来ますので心配はいりません。
予約する
事前に予約を取ります。心療内科や精神科は、予約が取りづらく希望の時間に診てもらうことが難しい可能性がありますので、早めに予定を決めて予約を完了してしまいましょう。
医師の診察を受ける
医師は、患者の精神状態を問診や心理検査などで判断します。必要に応じて、血液検査も実施されます。
問診 医師が診断書を作成
基本的に、診断書を拒否されることはありません。
傷病名や医師の見解、療養期間などは、病状次第なので医師で判断されます。
- 患者情報(氏名・住所・生年月日)
- 傷病名
- 傷病内容
- 医師の見解
- 初診日
- 通院歴
- 治療計画
- 検査結果や投薬歴
- 休養期間
- 医師名
- 発行医療機関名
書く内容は、患者と相談して決める場合が多く、会社に提出するための診断書で「明確な日付を入れて欲しい」など、患者の意向を考慮してくれます。
診断書発行
診断書は、初診当日に受け取れない場合があります。これは、医療機関によって違いますので事前に問い合わせが必要です。
会計
初診の会計は、医療機関によって違います。大学病院や特定機能病院では、料金が高くなる場合があります。
保険の適用範囲でも料金が変わります。
- 初診料
- 通院精神療法
上記以外にも、処方薬が出たら処方箋料、心理検査や血液検査などが加わる可能性があります。また、自費診療のカウンセリングなどもありますので、受付や医師に聞いてみましょう。
診断書発行は保険適用外
日本では、診断書の発行は保険適用外のサービスであり、患者が全額を自己負担する必要があります。
医療機関によって、診断書の料金設定はバラバラですので、こちらも前もって受付や医師に相談しましょう。
診断書料金 2,000円~5,000円程度
会社へ診断書を提出する時の円滑なアプローチ法
診断書が手に入ったら、まず会社の方針の確認をしましょう。
会社の従業員ハンドブックや社内規定を確認し、病気休暇に関する規定や必要書類について理解しておきます。
直属の上司に、自分の症状を相談し、診断書提出の意向を伝え、人事など担当部署に診断書を渡しましょう。もし、休む理由が上司の場合は、さらに上の上司、または人事部に直接相談しましょう。
どんな書類を渡したか、コピーや写真など撮って自身でも保存しましょう。
休職中の過ごし方
自分と向き合う大切な時間です。身体を休めることですが、体調を最優先にして、この時間を有効的に利用しましょう。
適度な運動
フィットネスジムを契約してみたり、近くを走ったり散歩したり、早起きして遠くのパン屋さんに行ってみるなど、身体を動かすことで、余計な事を考えるのをやめ、程よい疲れで睡眠の質も上がる可能性があります。
趣味を見つける
アウトドアに挑戦など、自然の中で過ごしてみるのも気分転換に最適です。ただ日光を浴びてるだけでも気分が違うと思います。
猫カフェや動物園など、動物と触れ合うのもペットセラピーといって身体にとても良い効果があります。
挑戦してみたかった資格や講座受講
将来のための勉強や、仕事が忙しくて途中で止まってしまっていた習い事など、没頭できることがあることはとても良いことです。
ワークショップなどに通うことで、外出するキッカケになり、他者との関わりも増え新たな視点が見つかるかもしれません。
定期的に会社と連絡を取る
復職する場合
療養期間が終わった後、前と同じ待遇で復職するか、など細かい確認がたくさんあるかと思います。もし、会社に原因がある場合は、その原因が解消されている状態かの確認も必要になります。職場の調整や勤務時間など、上司や担当者とプランを立てましょう。
退職する場合
休職が長引いたり、実家に帰ることにしたりと、さまざまな理由でそのまま退職する人もいます。退職の意思を上司や担当者に伝え、退職に必要な書類などを揃えましょう。そして、退職理由も明確に伝え、辞めた後に気まずい空気にならないよう努めましょう。もし、同じ業界に転職することがある場合は、機密保持契約書の確認など、退社に伴う社則の確認をしておきましょう。
まとめ
自己の健康を最優先にする勇気を持つことは、決して弱さではありません。それは自分自身と、自分の未来に対する深い責任感の表れです。休職は一時的な休息であり、再び力を蓄え、より強く戻ってくるためのステップです。
自分自身との対話を深め、心身の健康を取り戻すこの時間を、存分に活用してください。
よくある質問
- Q.診断書はどのように取得しますか?
-
かかりつけ医を探し、予約を取り、医師の診察を受けることで診断書を取得できます。
- Q.診断書の発行に保険は適用されますか?
-
診断書の発行は保険適用外であり、全額自己負担となります。
- Q.会社に診断書を提出する際のポイントは?
-
診断書を取得後、会社の規定を確認し、直属の上司や担当部署に提出します。提出時の書類はコピーを取って保存しておくと良いです。