精神科・心療内科 渋谷区恵比寿の心療内科・精神科|ハロスキンクリニック恵比寿院 精神科・心療内科 コラム

精神科や心療内科で行われる血液検査の重要性

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多くの人が内科での血液検査の必要性は理解していますが、精神科や心療内科におけるその必要性について疑問を持つこともあるでしょう。実際には、これらの診療科でも、治療プロセスの一環として血液検査が行われることがあります。では、なぜ内科以外である精神科や心療内科で血液検査が必要なのでしょうか?ここでは、その理由について詳しく説明します。

診断と治療計画を策定する過程において重要

身体と心の状態を把握する

精神科や心療内科における血液検査は、心と体の症状が互いに密接に関連しているため重要です。例えば、うつ症状に似た体のだるさや疲れが、実は内臓の障害によるものである場合があります。特に、甲状腺の異常など、身体の疾患が精神症状を引き起こすことが知られています。そのため、血液検査を通じて、様々な疾患の可能性を調べることができます。治療の初期段階では、これらの検査を行い、身体的な病気が精神症状の根本原因ではないかを探ることが重要です。

また、メンタルクリニックでは、疲れやすさが実は貧血の症状であったり、腎機能障害や肝機能障害など、自覚症状がないものの、治療に影響を及ぼす可能性のある状態を発見することがあります。これらの状態は、精神病治療に使用される薬剤の選択や投与量に影響を与えるため、特に新たに薬物治療を開始する際や治療中に、血液検査や心電図検査が推奨されます。

加えて、特定の治療薬に関しては、効果的かつ安全な治療を実施するために、血中濃度の監視が必要な場合があります。患者さんの体内での薬剤の吸収や代謝の違いにより、同じ量の薬を服用しても血中濃度が異なることがあるため、これを確認することで、治療の調整が行われます。

薬剤は通常、消化管で吸収された後、体内の代謝プロセスを経て徐々に排泄されます。即座に腎臓によって尿として排出されることは少なく、多くの場合、肝臓での初期処理を経てから体外へと排泄されることが一般的です。このプロセスの間に、薬剤は肝臓から胆汁と共に消化管へ再び排泄されたり、腎臓から尿として排泄されたりします。これにより、血液中の薬剤濃度は徐々に減少し、最終的には薬効がなくなります。一部の薬剤は代謝過程で活性化したり、消化管へ排泄された後に再吸収されて薬効が持続したりする設計になっているものもあります。このようにして、薬剤の代謝と排泄には、肝臓と腎臓の機能が重要な役割を果たします。

肝臓は多くの酵素を持ち、薬剤の代謝に関わりますが、これらの酵素の活動を直接測定することは現実には困難です。そのため、血液検査を通じて肝臓の機能を評価し、それに基づき薬剤を選択していくことになります。また、腎臓の機能も同様に評価され、これらの機能に基づいて安全に使用できる薬剤が選ばれます。個人差により、同じ薬剤でも体内での滞留時間や排泄速度に差が生じることがあります。

薬剤は、その使用量が適正であれば大半の人にとって安全に使用できるように開発されています。肝機能障害や腎機能障害を引き起こすことは稀ですが、薬効と副作用の間に狭いマージンがある薬剤もあり、これらの薬剤を使用する際は慎重な監視が必要です。

薬剤の安全な使用には、肝臓や腎臓の機能が大きく影響します。しかし、これらの機能は薬剤の使用とは無関係に、不健康な生活習慣からも影響を受けることがあります。定期的に薬剤を使用する際は、これらの機能を定期的にチェックすることが重要です。異常が見つかれば、自覚症状がなくても、身体的な治療や精密検査を優先すべきです。また、薬剤使用中に身体に異常が生じていないかの確認も重要です。

これらの点から、薬剤を安全に使用するためには、医師の指示に従い、副作用の予防や潜在的な健康問題の早期発見のため、定期的な血液検査を受けることが推奨されます。これにより、安心して治療を続けることが可能になります。

血液検査における主要な検査項目

白血球(WBC)

体を細菌やウイルスの侵攻から防御する白血球の比率を検査します。炎症が発生している場合、この数値は増加する傾向にあります。

赤血球(RBC)

酸素と二酸化炭素の輸送に関わる赤血球が過度に少なくなると、貧血の状態に陥ります。

血色素量(Hb)

ヘモグロビンの数値を示し、これは赤血球内に存在し酸素の運搬を担っています。

MCV・MCH・MCHC

赤血球のサイズ及びヘモグロビンの密度を検査することで、貧血の型を識別します。

血小板数(Plt)

血管に損傷が生じたときに血流を止める機能を持つ血小板。この値が低めだと出血しやすくなり、逆に高い場合は鉄欠乏性貧血の可能性が考えられます。

GOT(AST)、GPT(ALT)

アミノ酸(タンパク質)生成に関連する酵素であるGOTは、肝臓、心臓、筋肉での損傷時に、GPTは肝臓の障害時にそれぞれ数値が増加します。

γ-GTP

肝臓や胆道系に異常がある場合に数値が上昇し、アルコール摂取の影響を受けやすいと考えられています。

BUN、Cre

腎機能の状態を示し、腎機能が低下するとこれらの指標が上昇する傾向にあります。腎臓病がなくとも、加齢に伴い腎機能が低下することが一般的です。これらの値に基づき、薬剤の投与量を調整する必要が生じる場合もあります。


 

よくある質問

Q.精神科や心療内科で血液検査を行う理由は何ですか?

精神科や心療内科での血液検査は、身体の疾患が精神症状の原因となっているかを確認するためや、薬物治療の安全性を確保するために行われます。特に、甲状腺の異常や貧血などが精神症状に影響することがあります。

Q.血液検査で測定する主な項目は何ですか?

血液検査では、白血球数、赤血球数、ヘモグロビン量、血小板数、肝機能を示すGOT(AST)やGPT(ALT)、腎機能を示すBUNやクレアチニン(Cre)などが測定されます。

Q.血液検査の結果は治療にどのように役立ちますか?

血液検査の結果は、精神症状の原因を特定し、薬物治療の安全性を評価するために重要です。特定の薬剤の血中濃度を監視することで、効果的かつ安全な投薬量の調整が可能になります。


 


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監修医師

草薙威史 先生

草薙威史 先生

経歴
  • 山形大学医学部 卒
  • 二本松会山形病院
  • 飯沼病院
  • 星ヶ丘病院
  • さとうメンタルクリニック
  • 新宿溝口クリニック
  • ナチュラルアートクリニック
  • 新宿廣瀬OPクリニック
  • ひめのともみクリニック
  • 三田こころの健康クリニック新宿
  • 医療法人社団TLC医療会 ブレインケアクリニック 理事長
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