精神科・心療内科 渋谷区恵比寿の心療内科・精神科|ハロスキンクリニック恵比寿院 精神科・心療内科 コラム

仕事をしながら「気分が沈んでいるかも」と感じたら?-公認心理師が教える状況に応じた対応策

みなさんは最近、「仕事中に思うように集中できない」「夜なかなか眠れない、常に疲れを感じる」「朝の準備が以前にも増して時間がかかる」「休日に趣味に没頭できなくなった」といった経験はありませんか?

こうした感覚をオンラインで利用できる簡単なうつ状態診断ツールで確かめてみると、「うつ状態の可能性あり、専門の医療機関を受診することをお勧めします」といった結果が示されることがあります。

そうなると…

「この気分の落ち込みはうつ病なのだろうか?」

「もしうつ病だとしたら、これからどうなるんだろう…」

「周りにも休職している人がいるけれど…」

「たくさんの薬を服用することになるのかな…?」

「もし休職することになったら、今担当している業務はどうなるのだろう…」

「少しの間休めば回復するかもしれないけど、このままでは…」

と、不安や悩みがぐるぐると頭の中を巡ることになります。

しかし、気分が沈んだと感じた時に、必ずしも多くの薬や長期間の休息が必要なわけではありません。私は人事担当者やカウンセラーとして、うつ病やその他の精神的な問題を抱える方々へのサポートに携わってきました。その経験から、その人の状況や職場の環境に応じて、取るべき行動は異なると考えています。

気分が沈んでいる時、心と体に現れるサインを見逃さず、次のステップを踏んでみましょう。

うつっぽい状態を感じた時は、まず精神科や心療内科、メンタルクリニックへの受診が推奨されます。これらの専門機関では、うつ症状の原因が内科的な疾患や薬物の影響によるものかどうかを見極めるための採血や検査を実施することがあります。そのため、早期にこれらの医療機関にアクセスすることで、適切な診断と治療を受けることが可能になります。

もし、特定の検査が行われなかった場合には、不安を感じることもあるでしょう。その際は、主治医に相談して血液検査などの追加的な検査を依頼することも一つの選択肢です。「精神科への受診に抵抗がある」という人は、初めにかかりつけ医や総合病院へ相談することも有効です。これらの医療機関は必要に応じて精神科への受診を促してくれます。

重要なのは、医療機関への受診を避けず、早期に治療を始めることです。症状を放置すると、病状の悪化やさらに深刻な精神的な問題につながることがあります。特に、意欲の低下や深刻な身体的な症状が出始め、「生きる意欲を失う」「自死を考える」などの重い思考が現れる可能性もあります。

心が重たい日々:専門医の診察が求められるタイミング

うつっぽい状態を感じたとき、療養が必要になるケースを理解することは非常に大切です。そして、医師に適切な情報を提供することが、適切な診断と治療につながります。精神疾患の診察では、血液検査のように物理的なデータだけでなく、患者さんの話から症状や状態を理解することが重要です。診察の際に医師に伝えるべき情報には、以下のようなものがあります。

症状の種類と程度:気分の落ち込み、不安、無気力、集中力の低下、食欲の変化、睡眠の質や時間の変化など、具体的な症状とその程度を伝えます。

症状の持続期間:症状がいつから始まったか、どれくらいの期間続いているかも重要な情報です。

生活への影響:日常生活や仕事、学業、人間関係にどのような影響があるかを具体的に伝えます。

過去の医療履歴:過去に同様の症状があったか、また治療を受けたことがあるかなどの医療履歴も伝えるべきです。

現在のストレス状況:仕事や家庭、人間関係など、現在抱えているストレスの原因や状況を説明します。

服用している薬や健康状態:現在服用している薬(処方薬だけでなくサプリメントや市販薬も含む)や、その他の健康状態についても情報提供が必要です。

診察の際にこれらの情報を準備し、医師に伝えることで、より的確な診断と適切な治療が行えるようになります。不安な気持ちを抱えることなく、信頼できる医師を見つけて、自分の状態を正直に話しましょう。

病院選びに迷った場合は、様々な資源やガイドを参考にし、早めの受診を心がけましょう。そして、治療の方針を決定する際は、主治医との相談を通じて進めることが重要です。これにより、自身に適した治療方法を見つけ、症状の改善につなげることができます。

短期間での回復を目指す:初期段階の療養計画

短期間の療養期間(1〜2か月程度)は、多くの場合、初期の治療段階で考慮される選択肢です。長期療養を必要とする症例は確かに存在しますが、そのような状況は主に入院治療が必要な深刻な症状を伴う場合など、特定の条件下でのみ検討されます。そのため、初期段階では短期療養が推奨されることが多く、この期間中の回復具合によって、復職や日常生活への復帰の可能性が見極められます。

短期療養の目標とアプローチ

精神的なリフレッシュと生活リズムの正常化:短期療養の主な目的は、ストレスや心理的な負担からの解放を通じて、心身の回復を促すことにあります。適切な休息、質の高い睡眠、バランスの取れた食事、適度な運動などを通じて、生活リズムを整えることが重要です。

治療の見直しと調整:短期療養中は、定期的に主治医の診察を受け、治療計画の効果を評価し、必要に応じて調整を行います。適応障害や軽度のうつ病に対しては、必ずしも抗うつ薬が処方されるわけではなく、症状や患者の状態に応じて睡眠導入剤のみを使用するケースもあります。

短期療養後のフォローアップ

回復状態の評価:短期療養の後、医師は患者の回復状態を詳細に評価し、今後の治療方針や生活指導を決定します。この時点での回復具合が良好であれば、復職や日常生活へのスムーズな復帰が見込まれる場合があります。

継続的なサポートの確保:療養期間後も、患者は定期的な医師の診察やカウンセリングを受け、必要に応じてサポートを継続することが推奨されます。この過程では、患者の心理的な安定を支え、再発防止に向けた指導が行われます。

短期療養は、患者の回復過程において重要な役割を果たします。医師の指導のもと、個々の症状や状態に適した療養計画を立て、心身の健康を取り戻すことを目指しましょう。

長期間にわたる療養の道のりと社会復帰への準備

長期療養が必要となる症例では、治療の途中で1〜3か月ごとに療養期間が延長されることがあり、最終的には半年以上、場合によっては数年に及ぶことも珍しくありません。このような長期にわたる療養は、まずは心身の症状が安定するまで完全に専念することが求められます。症状が安定し始めたら、次は社会復帰に向けた準備を始める時期が来たと考えることができます。

療養中の適応と挑戦

長期にわたる療養中は、日々の生活の中で人との接触が少なくなり、読書や文章の作成、他人とのコミュニケーションの機会も減少します。このような状況が続くと、職場復帰に必要な実践力、すなわち社会人基礎力の低下が懸念されます。実践力の低下は、短期間の療養後にはあまり見られない現象ですが、長期療養を要した場合には特に注意が必要です。

社会復帰に向けたリハビリテーション

症状が安定してきた段階で社会復帰を目指す際には、リハビリテーションが欠かせません。このリハビリは、怪我からの回復を目指すスポーツ選手が試合に復帰する前に行うものと同様、段階を踏んで進める必要があります。心の病からの回復もまた、焦りから早期復帰を目指すことが病状の悪化につながるため、慎重な判断が求められます。

リハビリのタイミングと方法

リハビリテーションの開始タイミングと方法は、医師の専門的な判断に基づく必要があります。自分自身で「もう大丈夫」と判断して行動に移すことは、症状の悪化につながりかねないため、主治医と密接に連携し、適切なタイミングでリハビリを開始することが重要です。

リワーク施設の活用

社会復帰の準備として、医療保険や福祉制度を利用できるリワーク施設の活用も一つの選択肢です。これらの施設では、心の病から回復し社会に復帰するための支援が提供されます。自分に合ったリハビリテーションプログラムを見つけ、無理なく社会復帰に向けてステップを踏むことが可能です。

長期療養を経た後の社会復帰は、一朝一夕に達成できるものではありません。症状の安定化から始まり、段階的なリハビリテーションを経て、徐々に日常生活や職場環境への適応を図っていくプロセスが必要です。症状が安定した後の社会復帰に向けて、以下のポイントが考慮されるべきです。

症状のモニタリングと評価

継続的な医療フォローアップ:症状が安定しても、定期的な医師の診察を受け、精神状態の変化をモニタリングすることが重要です。症状の再発や悪化の兆候を早期に捉え、必要に応じて治療を調整することができます。

徐々に社会生活への参加

自己理解と自己受容

自分自身の状態を理解し受け入れる:長期療養を経た後の社会復帰では、自分自身の限界を理解し、無理のない範囲で活動を再開することが重要です。自己受容を深め、現状を前向きに捉える姿勢を持つことで、復帰へのモチベーションを保つことができます。

長期療養からの社会復帰は、個々の状態や環境に合わせた対応が必要です。専門家の指導のもと、自分に合ったペースで進めることが、成功への鍵となります。

治療と仕事の両立は、個人の状況や職場環境によって最適な対応が異なります。自己判断による早計な行動は避け、主治医や信頼できる人と相談しながら、慎重に決定することが大切です。

治療と仕事の両立:休職せずに働き続ける場合の対応

精神的な健康問題が発覚した場合、特にうつ病などの診断を受けたとき、多くの人が直面するのは「治療を続けながら仕事をするべきか」、「会社に状況を伝えるべきか」という問題です。ここでは、休職せずに働き続ける選択をした場合の考慮事項と、職場への伝え方について掘り下げてみましょう。

職場への情報共有の是非

メンタルヘルスケアへの理解度:所属する職場が精神疾患に対してどの程度の理解を示しているかは、大きな要素です。企業文化や産業医の有無、メンタルヘルス支援体制の充実度なども、情報共有の判断基準になります。

上司との関係性:直接の上司との信頼関係やコミュニケーションの質も、職場に状況を伝える際の重要なポイントです。理解ある上司であれば、病状に応じた業務の調整や配慮が期待できます。

職場でのサポート体制

業務の調整:病状を職場に伝えた場合、勤務時間の調整や業務量の見直しなど、仕事と治療の両立を支える配慮が可能になります。これにより、病状の悪化を防ぎつつ、仕事を続けることができるかもしれません。

社内外のリソース活用:会社によっては、従業員のメンタルヘルスケアのために外部のカウンセリングサービスと提携している場合もあります。このようなリソースを活用することで、治療と並行して働き続ける支援を受けられます。

慎重な判断が必要な理由

うつ病への偏見と現実:過去10年でメンタルヘルスに関する認識は改善されてきましたが、まだ偏見が存在することも事実です。職場によっては、情報を共有することで不本意な扱いを受けるリスクも否定できません。

病状の悪化のリスク:治療と仕事の両立は簡単ではありません。無理を続けることで病状が悪化し、結果的により長期の休職を余儀なくされるケースもあります。

治療と仕事の両立は、個人の状況や職場環境によって最適な対応が異なります。自己判断による早計な行動は避け、主治医や信頼できる人と相談しながら、慎重に決定することが大切です

職場への申告を避けて働く際の自己管理戦略

職場にメンタルヘルスの状態を申告せずに働き続ける選択をした場合、自身のストレス管理と症状のコントロールが極めて重要になります。申告有無にかかわらず、根底にあるのはストレス対処能力の向上です。以下に、職場への申告を避けて働く際の自己管理戦略を示します。

ストレス源の特定と対処法の見直し

ストレス要因の識別:まず、自身がどのような状況や要因にストレスを感じるのかを明確にします。日記をつけるなどして、ストレスを感じる瞬間を記録し、パターンを見つけ出しましょう。

有効だった対処法の再評価:過去に試みて効果があった対処法を振り返り、現在の状況に合わせて修正または強化します。可能であれば、新しい対処法も模索しましょう。

専門家との連携

主治医との継続的なコミュニケーション:症状の変化や治療の進行状況について、定期的に主治医と話し合います。また、ストレス管理についてのアドバイスを求めることも重要です。

心理支援の活用:臨床心理士や公認心理師など、メンタルヘルスの専門家からサポートを受けることも検討しましょう。個別のカウンセリングを通じて、自己理解を深め、ストレス対処法を学ぶことができます。

症状悪化時の対応

症状の悪化には迅速に対応:症状が悪化した場合は、直ちに主治医に相談し、必要に応じて職場への申告や休職を検討します。治療優先の姿勢で臨むことが、最終的な回復への近道となります。

服薬管理の徹底:処方された薬は、指示された通りに適切に服用し、自己判断での増減や中断を避けます。効果や副作用について疑問があれば、医師に相談してください。

精神論に基づく自己処理の危険性

無理な精神論に依存しない:「我慢する」「頑張る」といった精神論に頼ることなく、客観的な症状の評価と適切な治療、休息を優先することが肝要です。うつ病は気分や思考に影響を及ぼす病気であり、自己管理のみに頼ることは症状を悪化させるリスクを高めます。

職場への正式な申告とその後の対応策

メンタルヘルスの問題を抱えている際に職場へ申告する場合、どのように自分の状況を伝え、どのような対応を期待するかが重要なポイントとなります。適切な申告と対処法を通じて、働きながらの治療と仕事の質の維持、または向上を目指す方法について考えてみましょう。

自己評価と業務能力の見極め

自己の状態の把握:まず自分がどの程度の業務量や業務の質であれば対応可能かを自己評価します。この段階では、主治医やメンタルヘルスの専門家と相談しながら、現在の自分の状態を正確に理解することが重要です。

意見書の準備:主治医には、自分の状態を詳しく説明し、必要に応じて意見書を作成してもらいます。この文書には、推奨される業務量や業務内容の調整、必要な配慮事項などが記載されます。

申告と業務調整のプロセス

産業医や上司への相談:職場における産業医や直接の上司に、自身の状況と主治医からの意見書を基に相談を行います。職場側の理解と協力を得ることが、成功への第一歩です。

業務調整の具体化:相談を通じて、実際にどのような業務調整が可能かを検討します。出勤時間の調整、業務量の減少、特定の業務からの一時的な解放などが検討される場合があります。

改善と評価の向上

コミュニケーションと自己管理:業務調整期間中は、職場内でのコミュニケーションの質を高め、ストレス管理にも積極的に取り組みます。また、仕事の進め方や優先順位の見直しを通じて、業務効率の改善を目指します。

パフォーマンスの安定化:業務調整を通じて、徐々に仕事のパフォーマンスが安定し、以前よりも高い評価を得られるようになることも期待できます。この過程で得られる経験や学びは、復帰後の働き方にも大きな影響を与えるでしょう。

職場への申告とその後の適切な対応は、メンタルヘルス問題を抱える従業員にとって、治療と仕事の両立、さらにはキャリアの発展にも繋がる重要なステップです。条件が許す限り、積極的に職場との協力体制を築き、サポートを最大限に活用する。

心が沈んでいるサインを感じたら

1. 自己観察と記録

まずは、自身の感じている症状や気分の変化を具体的に記録してみましょう。どのような状況でうつっぽい気分になるのか、また、その気分がどの程度の期間、どのような頻度で続いているのかを把握することが重要です。この情報は、後に専門家への相談時に非常に役立ちます。

2. 専門家への相談

自分で判断せず、心療内科や精神科、メンタルヘルスクリニックなどの専門機関に相談をしましょう。最初の一歩として、かかりつけの医師や信頼できる医療機関を訪れることから始めてください。必要に応じて、臨床心理士や公認心理師への相談も検討するとよいでしょう。

3. 治療計画の立案

専門家の診断を受けた後、自分に合った治療計画を一緒に立案してもらいます。治療法は、カウンセリングや薬物療法、生活指導など多岐にわたります。自分の状態や生活環境に合わせた治療方法を選択し、専門家の指導のもとで取り組むことが大切です。

4. 日常生活の見直し

ストレスがうつ症状を引き起こす大きな原因の一つであるため、日常生活でのストレス源を見つけ出し、それを減らすような生活習慣の見直しが必要です。また、十分な休息、規則正しい生活リズム、健康的な食生活、適度な運動なども、うつ症状の改善に役立ちます。

5. サポート体制の構築

家族や友人、職場の同僚など、信頼できる人たちとのコミュニケーションを大切にし、自分の状況を適切に共有することで、理解や支援を得ることができます。また、自助グループやオンラインコミュニティなど、同じ悩みを持つ人たちと情報交換する場も有効です。

うつっぽい状態に気づいたら、一人で悩まず、専門家のサポートを積極的に求めることが回復への近道です。早期発見・早期治療が、より良い結果につながります。



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監修医師

草薙威史 先生

草薙威史 先生

経歴
  • 山形大学医学部 卒
  • 二本松会山形病院
  • 飯沼病院
  • 星ヶ丘病院
  • さとうメンタルクリニック
  • 新宿溝口クリニック
  • ナチュラルアートクリニック
  • 新宿廣瀬OPクリニック
  • ひめのともみクリニック
  • 三田こころの健康クリニック新宿
  • 医療法人社団TLC医療会 ブレインケアクリニック 理事長
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