精神科・心療内科 渋谷区恵比寿の心療内科・精神科|ハロスキンクリニック恵比寿院 精神科・心療内科 コラム

PTSDになりやすい人の特徴

PTSDは正式名称「心的外傷後ストレス障害」と言い、重大な外傷体験をした人々に見られる精神的な状態を表します。心的外傷には、急性トラウマ(事故・災害時に起こる)と慢性トラウマ(児童虐待など繰り返し加害される)の2種類があります。過去に虐待や暴力、性的虐待や性暴力を経験をした人が、PTSDを発症するリスクが高いとされています。これらの体験は、侵入的思考、フラッシュバック、過覚醒、回避行動、パニック障害、悪夢などの睡眠障害といったさまざまな症状を引き起こすことがあり、日常生活に大きな影響を及ぼす可能性があります​。

PTSDの主な3大症状

侵入・再体験

トラウマになった記憶が意図せずに何度も頭に浮かび上がる状態です。これには、悪夢などの睡眠障害、まるでその出来事が再び起こっているかのようなフラッシュバックが含まれます。例えば、音やニオイ、景色などで思い出す事もあります。戦闘を体験した退役軍人が花火の音を聞いて戦場を思い出し、症状が引き起こされることがあります。

回避

回避症状は、トラウマを思い出させるような人、場所、物事を避ける行動を指します。これにより、外傷的な出来事について考えたり感じたり話したりするのを避けようとします​ 。

思考や気分に関する悪影響には、外傷的な出来事の重要な部分を思い出せなくなることや、歪んだ認識を持ち続けることがあります。例えば、私を虐待されているのは、すべて私のせいだ、という思い込みや、思い出せないよう脳が記憶を消してしまう、という回避症状があります​​。

過剰覚醒

常に精神的に緊張している状態を指し、過剰な警戒、易刺激性、集中困難、そして不眠が挙げられます。この状態は、トラウマ体験による精神的な不安定さが続くことによって引き起こされます​。

トラウマとPTSDは一緒?

単回性トラウマは、1か月以上持続することはない「急性ストレス障害」と6か月以内に始まり、1か月以上続く「PTSD」に分類されます。 それに対し、長期反復性トラウマは虐待やいじめなど、日常的に繰り返される出来事で生じるトラウマのことを指します。

PTSDになりやすいのは

自然災害

日本人にとって一番身近な自然災害は水害と土砂災害です。突然訪れる自然災害に見舞われて発症するケースは良くあります。

被害の大きさは関係なく、災害後の避難所生活や仮設住宅での新しい生活は、余震や新たな災害への恐怖、家族の安否不安、集団生活におけるプライバシーの欠如など、大きなストレス源となり得ます。災害関連のニュースに多く触れる人は特に注意が必要です。

人的災害

交通事故や火災、建物の倒壊、最近では身近な人の自殺など、生きていればショッキングな場面を目撃することぐらいあるかもしれません。「人の苦しみを自分のことのように感じてしまう」という自分は関係ないのに、ショックを受ける感受性が豊かな人もいます。

性的暴行

性被害後、「イライラして、怒りっぽくなっている」「そのときの場面が、いきなり頭に浮かんでくる」など、いずれもPTSDを発症している人に起こり得る代表的な症状です。被害者の精神的・物理的反応は、被害の直後に表れることもあれば、何ヵ月も、ときには1年以上も経過してから突如として表れることもあります。

身体的な暴力

親からの暴力やパートナーからのDVにより、ケガなどの身体的な暴力を受けた影響は、PTSDの原因のひとつです。「逃げたら殺されるかもしれない」という強い恐怖心や「助けてくれる人は誰もいない」といった無気力状態に陥ることもあります。

学校や会社でのいじめ

いじめが原因で発生するPTSDやその他の後遺症には、対人恐怖症や特定の場所を怖がる症状、ゲーム依存や薬物依存、引きこもり、うつ症状など、さまざまな形で現れます。特に苛烈ないじめに遭遇した場合は、立ち直れないほどの深い傷となってしまいます。

幼少期の虐待

親から心のダメージを受けて育った人は、暴力や暴言、性的な虐待、世話をしないネグレクト、親のメンタル不調に伴った子供への些細な発言などもPTSDの原因になります。

例えば、幼少期に両親が離婚した為、その前後で親の気持ちに余裕がなかった、あるいは、

全身全霊で子の世話をしていたものの、塾やお稽古事に無理やり通わせた結果、子供の気持ちはほとんど無視されていた、といった経緯もPTSDの原因になるでしょう。

当てはまったものが多いほど、PTSDになりやすい傾向があります。PTSDとは生涯有病率 1.3%とありふれた精神疾患であり、生死に関わる程の身の危険を感じる体験をした方に発症します。強いストレスを感じると記憶の断片化が起こり整理がつかず不安定な状態となり、フラッシュバックや悪夢といった症状がでます。被害後の社会的サポートが不十分なことや、生まれ持った要因、育った環境が相互に影響しているといわれており、環境調整や薬物療法、認知行動療法が有効とされています。

PTSDを治療するためには?

PTSDの治療には心理療法と薬物療法がありますが、薬物療法だけで根治することは少ないです。

心理療法には、支持的カウンセリング、リラクゼーション技法、ストレス管理法、認知行動療法(CBT)、EMDR(眼球運動による脱感作と再処理法)などがあり、それぞれに一定の効果が報告されています​。

PTSDの患者さんが抱える可能性がある精神疾患としては、うつ状態、パニック障害、解離性障害などが挙げられます。80%以上の方が何らかの精神疾患を合併しているとされています​。

薬物療法では、心理療法を補完する形で行われ、脳内のバランスを一時的に整えるため行われます。不眠や不安に対して、睡眠導入剤や抗不安薬を用いることで、症状を緩和・軽減しますが、PTSDの根本的な解決には至らず、脳内のバランスを一時的に整えるに過ぎないため、長期的な治療方針としては推奨されません。ベンゾジアゼピン系の睡眠薬や抗不安薬は、初期には効果を示すものの、耐性が生じやすく、効果が薄れがちであるため、長期的な使用は推奨されていません。

治療に用いられる薬剤には、主にSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)があり、これにはデプロメール、ルボックス、パキシル、ジェイゾロフト、レクサプロなどが含まれます​ (PTSD-Trauma.org)​。これらの薬剤はうつ病やパニック障害など他の精神疾患にも効果があり、PTSDの治療においても利用されます。

まとめ

PTSDの症状が現れた場合、精神科や心療内科、メンタルヘルス科の受診が推奨されます。

これらの施設でトラウマ治療を専門とする医師や臨床心理士に相談しましょう。

診断は問診と診察によって行われ、必要に応じて血液検査や頭部MRIなどの身体的な病気を排除するための検査が行われることがあります。

自己判断で治療を変更するのではなく、専門家の指導のもとで治療を受けることが大切です。また、PTSDの原因となった状況に似た場所を無意識に避けてしまう人もいるため、治療の一環としてそのような場所や状況に徐々に触れていくことが治療過程で行われることもあります​。

専門家の支援を受けることで、PTSDによる苦痛から回復し、日常生活を取り戻すことが期待できます。



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監修医師

草薙威史 先生

草薙威史 先生

経歴
  • 山形大学医学部 卒
  • 二本松会山形病院
  • 飯沼病院
  • 星ヶ丘病院
  • さとうメンタルクリニック
  • 新宿溝口クリニック
  • ナチュラルアートクリニック
  • 新宿廣瀬OPクリニック
  • ひめのともみクリニック
  • 三田こころの健康クリニック新宿
  • 医療法人社団TLC医療会 ブレインケアクリニック 理事長
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