発達障害のひとつ、注意欠如多動性障害とは?
注意欠如多動性障害は、ADHD(Attention Deficit Hyperactivity Disorder)とも呼ばれます。脳の機能の発達に関わる障害のことを言います。
ADHDの主な特徴
1.ケガは日常茶飯事!注意力の欠如
- 細部への注意が散漫で、作業の途中で注意が逸れやすい。
- 日常的なタスクや活動に一貫して集中することが困難。
- 指示や詳細を忘れやすい。
2.KYな行動ばかりの衝動性
- 衝動的な行動や発言が多く、順番を待つのが困難。
- 状況を考えずに行動することが多い。
- しばしば危険な状況を引き起こす。
3.じっとできない多動性
- 座って静かに作業を続けることができない。
- 不必要に動き回る、落ち着きがない。
- 過剰な話し方、周囲に対して落ち着きがない様子が見られる。
特性の影響で、集中力が続かなかったり、注意力もないので忘れ物も増えたりします。衝動的な言動も多いので、人間関係に悩みも多く、繊細なためメンタルも弱めです。社会生活においても、タスク管理やケアレスミスが多く、怒られることも多いので、自己肯定感も低下し自己評価も低めです。
ADHDの遅刻対策はたくさんある!
遅刻を防ぐためには、日常生活での時間管理とスケジュール管理が大切です。
1. カレンダーアプリやアラーム機能を活用
デジタルカレンダーを使って予定を管理しましょう。さらに、アラーム機能を設定して、10分前や5分前にセットし、予定時刻より早めに行動することで、遅刻を防ぎます。
また、日々の活動を日記などに書き綴ることで、自分のタスクの把握と優先順位付けをするクセを付けて明確にし、スケジュールを視覚化します。
2. 時間のバッファーを設ける
家から出ようとしたらカギがない!!なんてことなど、イレギュラーな出来事に対応する時間も作りましょう。例えば、電車に乗るのが遅れた場合、あらかじめ想定して早めの時間に家を出発するなどして、対策を立てましょう。
3. マイルーティンを決める
毎日同じ時間に起床し、就寝することで体内時計を整え、一日のリズムを安定させます。
朝の準備を効率化するために、前日の夜に必要なものを準備しておいたり、朝起きたらボーっとした頭を起こすためにまずお風呂に入るなどマイルーティーンを作りましょう。
4. 環境の整理整頓
散らかった環境は、注意散漫を引き起こしやすいため、物の定位置を決めるなどして、環境を整理整頓します。なくしやすいものや良く使うものは、いつも置く場所を決めて、探す手間を省きましょう。また、不必要な物を机や部屋から取り除くことで、必要な物が見つけやすくなります。
5. タイマーの利用
ひとつのタスクにかける時間を事前に決め、タイマーを設定して作業時間を調整・管理します。タスクの開始時と終了時にタイマーを鳴らすことで、次の行動に移しやすくなり、時間の進行に対する意識が高まります。
6. 人と約束して責任感を持つ
友人や同僚との予定を立てることで、自分だけじゃない責任感を持てます。人に迷惑がかかる行動をしないよう抑制し、友だちにリマインドしてもらったりサポートしてもらうことで、時間管理が出来ます。
7. 専門家からのサポート
ADHDや発達障害の専門家やカウンセラーと協力して、それぞれのニーズに合わせた管理方法や対処法の情報を得ましょう。
これらの対策を組み合わせることで、ADHDのある人も遅刻を減らし、日常生活でのストレスを軽減できるでしょう。
まとめ
ADHD(注意欠如多動性障害)を持つ人が、遅刻する傾向にあるのは「ADHDに伴う注意力の散漫、組織化や計画立ての困難、時間管理の問題」などが原因です。
これらの特性は、日常生活の多くの困難に直面します。特に、時間に厳密なスケジュールを要求される状況で影響を及ぼし、周囲の人々にも迷惑をかける結果になります。
度重なる遅刻は、社会的な誤解や職場、学校での問題を引き起こす可能性があるため、対策を立てることがとても大切です。
よくある質問
- Q.ADHDを持つ人が遅刻する理由は何ですか?
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ADHDの人々は、注意力の散漫や計画立ての困難、時間管理の問題などがあり、これらが遅刻の原因となります。
- Q.ADHDの人が遅刻を防ぐために実践できる対策は何ですか?
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カレンダーアプリやアラーム機能の活用、時間のバッファーを設ける、マイルーティンを確立する、環境の整理整頓、タイマーの利用などが有効です。
- Q.ADHDの人々が時間管理を改善するために他人のサポートを求める方法はありますか?
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友人や同僚と予定を立てて共に責任を持つことや、専門家からのアドバイスを受けることが役立ちます。