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ADHD(注意欠陥多動性障害)が疲れやすいのはなぜ?

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ADHD(注意欠陥多動性障害)は、注意力の欠如や過動、衝動性の問題を特徴とする神経発達障害です。この障害を持つ人は、普通に生活しているだけで疲れやすいと感じることがあります。それは何故なのか対処法を詳しく見ていきましょう。

ADHDとは?どんな症状?原因は?

ADHD(注意欠陥・多動性障害)は、子どもや大人に影響を与える脳の発達障害です。この障害は、注意力の欠如、多動性、衝動性の問題を引き起こします。

一般的に、子どもの発達段階で症状が顕著になりますが、大人でも症状が続くことがあります。大人の発達障害は発見が難しく、自分自身でも気付いていない人が多いと言われています。

ADHDの症状には、集中力の欠如、物事に対する興味や関心の維持が難しいこと、衝動的な行動、落ち着きのなさ、計画や組織づくりの難しさなどが含まれます。これらの症状は、日常生活や学校、仕事などのさまざまな場面で困難をもたらすことがあります。

ADHDの原因は明確にわかっていませんが、遺伝的な要因や脳の構造や機能に関する問題が関与していると考えられています。また、出生時の脳の損傷や母親の喫煙やアルコール摂取などの影響も関連している可能性があることが近年わかってきました。

不注意優勢型:

主に注意力の散漫、物忘れや集中の維持が困難。

多動・衝動優勢型:

絶えず動いている必要を感じる、衝動的な行動が目立つ。

混合型:

不注意と多動・衝動の両方の症状が顕著に見られる。

ADHDの治療法はある?

ADHDの治療法には、薬物療法と行動療法があります。薬物療法では、刺激薬や非刺激薬が処方され、症状の軽減や管理を行います。一方、行動療法では、環境の調整や行動の変容を通じて、症状の改善を図ります。これらの治療法は個々の症状や病態に応じて適切なものが選択されます。

ADHDは疲れやすいって本当?

一般的に疲れとは、身体的または精神的な活動によって引き起こされる身体の状態であり、エネルギーの低下や集中力の低下などの症状を伴います。疲れは睡眠不足や過度のストレス、体力的な活動の過剰などさまざまな要因によって引き起こされることがあります。

疲れやすい症状は、ADHDの特徴の一つです。注意力や衝動のコントロール、活動の調節にに影響を及ぼす状態で、日常的な活動や集中力を保つことが難しく、疲れやすい傾向があります。

また、疲れやすいことが原因で他の症状が悪化する場合もあります。

ADHDは疲れやすいって本当?

ADHDによくある「疲れタイプ」をご紹介

感覚の過敏さにより疲労を感じる

感覚過敏は、特定の感覚に対して過度に鋭い反応を示す状態を指します。聴覚過敏だと、掃除機の音や赤ちゃんの泣き声、救急車のサイレンなど特定の音に対して強く反応することがあります。一方で、視覚過敏では、太陽の光や蛍光灯のちらつき、人ごみの中での混乱など、光や視覚的な情報に過敏に反応します。触覚過敏では、特定の服の素材の感触や人との身体的接触を嫌がることが一般的です。味覚や嗅覚過敏も同様に、特定の食品の味や匂いに対して強い不快感を示します​。さらには、動きやバランスに関する過敏など、多種多様な種類があります​ 。感覚過敏への対処方法には、個々の過敏の種類や症状に応じたアプローチが重要です。一般的な対策としては、不安を和らげるための方法を取り入れることが推奨されます。例えば、好みの感触のグッズを用意したり、過敏な反応を引き起こす可能性のある環境を避けたりするなど、安心できる環境を作ることが有効です。

人より活動的であるために疲れやすい

ADHDを持つ人は、生活の中で通常以上のエネルギーを消費することが多いです。

特に、多動性や衝動性などの特性が影響して、計画性のない行動や突発的な決断により体力を消耗しやすくなっています。衝動的に動いてしまった自分の行動の修正や再調整も必要となり、これが追加のエネルギー消費につながります​。

このような疲労を軽減するためには、日常生活でルーチンを作り、リラックスタイムを意識的に取り入れることが大切です。環境調整や適切な生活習慣により、疲れを和らげることが可能になります。

睡眠をうまく管理できないことで疲れがたまる

既出での疲れやすい影響もあり、睡眠の問題も発達障害の人が疲れやすい一因です。特にADHDを持つ方々は、眠れるタイミングのズレや眠るべきでない時に眠気を感じるなど、睡眠のサイクルのコントロールが難しいと感じることが多いようです。これを改善するためには、自分に合った睡眠環境を整えたり、日中の小休憩をはさむことが有効です

完璧を求めるあまりに疲れ果てる

完璧主義は、発達障害の特性の一つとしてよく見られ、理想と現実のギャップによる苦悩を引き起こします。100%のクオリティの成果を追求し、失敗の可能性がある業務を極端に恐れ、過剰な責任感や自意識過剰になり、このギャップがストレスを生むことがあります。これは幼少期の経験や、特性による得意・不得意の偏りが原因であることが多いです。

完璧主義には良い面もありますが、自分や他人に厳しくなりがちで、柔軟性の欠如や視野の狭窄、タスクの完了に時間がかかるなどのデメリットもあります。理想的な完璧主義ではなく、「適応的完璧主義」を目指し、高い目標を持ちつつも無理はせず、結果よりもプロセスを重視することが大切です。

周りの期待に応えようとすることで疲弊する

ADHDを持つ人は、人間関係の維持に課題を持っています。これは、日々の体調やメンタルの不安定さ、自己管理の難しさなどが原因であることが多いです。ストレスに弱い傾向があり、これが心身のバランスを崩す要因となることがあります。

発達障害の人が社会のルールに馴染みにくいことが協調性の欠如の一因になっています。例えば、学校などの集団生活において過剰に頑張り過ぎた結果、疲れ果ててしまうケースや、他人に合わせることに疲れを感じるケースがあります。しかし、これらの状況は「自然な自分」でいられる場を求めていることの表れでもあります。ADHDの特性として、同じ行動を続けることや、物事の優先順位をつけるのが苦手であるため、対人関係での一貫性を保つのが難しいとも言われています。

自身の疲れを自覚できていない

ADHDの人は自分で疲れていることに気付けず限界まで頑張ってしまうことが多々あります。「仕事に没頭しているあまり自分の体調不良に気付けなかった」このような過集中状態をコントロールするには、アラームやタイマーなどを活用して、セルフモニタリングで自身の体調をこまめにチェックし、疲れが溜まっている場合はしっかり休息を取るようにしましょう。

ADHDの疲れやすさへの対処法はある?

ADHDに苦しむ人々は、自己管理スキルの向上やライフスタイルの調整が重要です。

定期的な運動や健康的な食事、十分な睡眠を確保することが、症状の軽減に役立つ場合があります。また、タイムマネジメントやストレス管理のテクニックを学ぶことも有益です。

ストレスは疲労感を増大させる要因の一つです。ストレスを軽減するためには、リラックスする方法やストレス解消のアクティビティを取り入れることが重要です。マインドフルネスや深呼吸などのリラクゼーションテクニックを試してみることも有益です。

精神科や診療内科での適切なサポートと治療を受けることで、日常生活を改善することができます。認知行動療法や医薬品による治療など、様々な方法があります。これらの治療法は、個々の症状やニーズに合わせて選択されるべきです。

まとめ

ADHDは、注意力や衝動のコントロールに関する神経発達障害であり、疲れやすい傾向があります。

体力的な疲れだけでなく、精神的な疲れも含まれます。この状態は、様々な要因によって引き起こされることがあります。疲れやすい状態が長期間続く場合は、医師に相談することが重要です。

ADHDの原因は遺伝的要因や環境要因など複数の要素が関連しているとされ、特に自閉症スペクトラム障害やADHDには遺伝要因の影響が大きいことが双子研究によって示されています。しかし、発達障害の正確な原因や発生メカニズムはまだ完全には解明されておらず、個人差が大きいことから、一概に特定の要因だけが原因とは言えません​。

発達障害に対する理解は近年急速に進んでおり、学校教育や社会生活における支援も進化しています。ADHDのある子どもや大人に対しては、その特性を理解し、適切な対応や支援を提供することが重要です。


 

よくある質問

Q.ADHDの人が疲れやすいのはなぜ?

ADHDの人は注意力の維持や衝動的な行動、感覚過敏によってエネルギーを消耗しやすいため、通常よりも疲れやすい傾向があります。また、睡眠管理が難しいことも疲れやすさの一因です。

Q.ADHDの人が疲れやすさを軽減するための対策は?

定期的な運動、健康的な食事、十分な睡眠の確保、タイムマネジメントやストレス管理のテクニックの学習が有効です。専門家のサポートも大切です。

Q.ADHDの症状にはどんなものがありますか?

ADHDの主な症状には注意力の欠如、衝動的な行動、多動性、計画や組織づくりの難しさなどがあります。これらの症状は日常生活や仕事においてさまざまな困難を引き起こします。


 


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監修医師

草薙威史 先生

草薙威史 先生

経歴
  • 山形大学医学部 卒
  • 二本松会山形病院
  • 飯沼病院
  • 星ヶ丘病院
  • さとうメンタルクリニック
  • 新宿溝口クリニック
  • ナチュラルアートクリニック
  • 新宿廣瀬OPクリニック
  • ひめのともみクリニック
  • 三田こころの健康クリニック新宿
  • 医療法人社団TLC医療会 ブレインケアクリニック 理事長
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