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木を描いて心理を探るバウムテスト

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バウムテストの全貌

バウムテストは、心理状態やパーソナリティの深層を探るために開発された、シンプルでありながら深い洞察を可能にする心理検査です。木の絵を通じて、被検者の無意識下の感情や性格、対人関係の傾向などを読み解くことができます​ 。このテストは幼児から大人まで広く適用可能であり、特別な準備は不要であるため、多岐にわたる場面で利用されています。

テストの実施とその解釈

バウムテストの実施には、A4サイズの紙と鉛筆だけが必要であり、被検者には「実のなる木を一本描いてください」という単純な指示が与えられます​。検査は約10分から30分で完了し、結果の解釈には数日かかる場合もありますが、その解釈は被検者が自ら気づいていない心の問題を浮かび上がらせることができます​ 。

解釈の多様性と専門性

木の絵から読み取れる情報は多岐にわたり、木の位置や形状、枝や葉の状態などから、被検者の心理的特性や現在の感情状態を推測することができます。解釈は非常に主観的であり、専門的な知識と経験を持つ専門家によって行われます。このため、他の心理検査と組み合わせて用いることで、より深い理解を得ることが推奨されます​ ​。

応用範囲と目的

バウムテストは、カウンセリングの初期段階で使用されることが多く、うつ病の状態確認や対人関係の悩みなど、特定の心理的課題に対して有用な洞察を提供します​)。このテストは、医療機関やカウンセリングセンターなど、様々な場所で実施されていますが、その目的は被検者の多面的な理解を深め、適切な支援や治療方針を立てることにあります​ 。

バウムテストは、そのシンプルな方法でありながら、被検者の心理的な深層を探る力を持っています。心理学の基礎に基づくこのテストは、個々の感情や性格を理解するための重要なツールとして、今後も広く用いられるでしょう。

検査方法の紹介

バウムテストは、心理状態やパーソナリティを探るために用いられる心理検査で、3歳から成人までの幅広い年齢層に適用可能です。検査にはA4サイズの用紙、鉛筆(柔らかい芯が推奨される)、消しゴムが必要で、具体的な指示として「実のなる木を一本、丁寧に描いてください」と与えられます。このシンプルな方法は、被験者自身が意識していない心の問題を明らかにするのに役立ちますが、分析には専門家の豊富な経験が不可欠であり、通常、人格診断の補助手段として使用されます​ 。

結果の分析方法

バウムテストの分析には、主に形態分析、内容分析、動態分析があります。形態分析では、絵のサイズや筆圧、絵の切断などの観点から評価を行い、内容分析では、描かれた内容の象徴的意味を考察します。たとえば、幹は自我の強さや生命力、枝は目標や人間関係への意識的態度、葉は外界への好奇心や外向性を示します。また、動態分析では、鉛筆の動きや紙上での木の配置を通して、被験者の心理状態を読み解きます​ 。

木の位置や場所に関する解釈

木の位置は被験者の心理状態や性格特性に関する重要な手がかりとなります。たとえば、紙の中央に描かれた木は情緒の安定を、右側に描かれた木は自己肯定感の強さを、左側に描かれた木は内向的な性格をそれぞれ示唆するとされます。また、木の大きさや形状、風の影響を受ける方向なども、被験者の内面を映し出す象徴として分析されます​ ​。

心療内科での活用

バウムテストは、カウンセリングや精神科診療、特にうつ病の現状確認や対人関係の問題を抱える場合に有効です。検査は約10分から30分で完了し、結果の解釈には専門的な知識が必要です。この検査は保険診療に含まれることもあり、医療機関やカウンセリングルームで受けることができます​。

バウムテストは、単に心理状態を把握するためのツールに留まらず、被験者が自ら気づいていない心の問題を明らかにするための重要な手段です。専門家による丁寧な分析を通じて、より深い自己理解につながることが期待されます。

バウムテストの木の絵で見える心の状態

木の状態と心理

木の絵は、心理学の分野で個人の内面や性格を探る手段として使われることがあります。特に、心療内科などの医療現場で利用されることもあります。木の絵から読み取れる心理の状態には多岐にわたる解釈があります。例えば、木が左右対称である場合は、抑うつ的な傾向を示すことがあります。一方で、左右非対称の木は、気分の不安定さを示唆していることがあります。木が二本描かれている場合は、過去への後悔や苦悩を、三本以上の木は価値観の揺らぎや選択の困難を表していると解釈されることがあります。木が全く描かれていない場合は、秘密主義や内向的な性格を示しているとも考えられます。また、木に風が吹いている様子が描かれていると、その方向によって、社会的な圧力や無理な負担を感じている状態を表すとも解釈されます​ 。

幹の状態と個性

木の幹の状態は、その人の生命力や性格の核を象徴しています。例えば、幹がまっすぐに描かれている場合は、頑固で意地っ張り、負けず嫌いといった性格を持つことが示唆されます。幹が右に曲がっていると、人から好かれたい、お人好しという性格の持ち主であることが読み取れます。逆に左に曲がっていると、引っ込み思案で人との関係を築くのが苦手であることを表していると考えられます。幹の太さは、その人の活力やエネルギーを示し、太いほど元気で生命力に溢れ、細い場合は疲れや活力の不足を表しています。このような特徴を通じて、木の絵は心理的な側面を映し出す鏡のような役割を果たします​。

さらに、木の幹の描き方には発達的な側面もあります。例えば、幼児はしばしば一線で幹を描きますが、約6歳になると二線幹を描くようになり、これは子どもの発達段階を反映していると考えられます。一線幹と二線幹の違いは、子どもが自己の体や存在をどのように認識し、表現しているかを示す指標となります。これらの知見は、心療内科や心理学の分野で、個人の心理状態や発達段階を理解するために重要な役割を果たしています​ 。

樹冠がどう書かれているか

心理学において、木の絵は、個人の内面や心理状態を理解するのに役立ちます。特に樹冠、つまり木の頂部は、個人の認知や精神的成長を映し出す鏡となります。樹冠の描き方には、大きく分けて二つのパターンがあります。一つは枝や葉を一団として描く方法で、もう一つは枝を用いて樹冠の形を作る方法です。これらの違いは、個人の認知のパターンを示唆していると考えられています。年齢に応じて樹冠の描き方も変わり、4歳未満の子どもはしばしば樹冠を単純な塗りつぶしで表現しますが、5歳を過ぎると樹冠の輪郭を描くようになります。

枝がどう書かれているか

枝は、個人の知性や情緒を象徴します。たくさんの枝が描かれている場合は、高揚感や空想傾向の強さを示している可能性があります。一方で、枝を広範囲にわたって描くことは、寛容さを、枝が曲がっている様子は執着傾向を、尖っている枝は批判的で攻撃的な性質を示唆しています。枝が描かれていない場合、自己不満足や自分に対する満足感の欠如を表している可能性があります​ 。

葉がどう書かれているか

葉は、個人の気分や感情の状態を表します。はっきりと描かれた葉は、社交的で外向的な性格を、小さく曖昧な葉は内向的で控えめな性格を示します。1枚ずつ丁寧に描かれた葉は、完璧主義や承認欲求の強さを、舞っている葉は自己顕示欲や自意識の過剰を表しています。葉が全く描かれていない場合は、孤独感を感じている可能性があります​ 。

根がどう書かれているか

根の描き方は、現在の生命力や気分の安定度を示します。しっかりと張り巡らされた根は、安定した精神状態や落ち着いて物事に取り組む様子を表し、逆に根が描かれていない場合は不安や緊張感を抱えていることを示唆しています​ 。

地面がどう書かれているか

地面は、他者との人間関係を象徴します。平坦な地面は、安定した人間関係を、歪んでいる地面は対人関係に問題があることを、塗りつぶされた地面は人間不信を、草が生えている地面は人間関係に疲れている状態をそれぞれ表しています

心療内科で見る木の絵の深層心理のまとめ

木の絵に描かれる要素は、被検者の心理状態や内面を映し出す貴重な手がかりとなります。例えば、太陽が描かれている位置によって、被検者のやる気や希望、自己模索の意欲を読み解くことができます。左に描かれた太陽は、やる気や希望に満ちている状態を、右に描かれた太陽は、自己の内面を見つめ、新しい自分を模索しようとする心理状態を示します。また、雲や雨が描かれている場合は、秘密を抱えていたり、何らかの後ろめたさがあることを示唆しています​。

樹木の絵が横向きに描かれている場合は、現状に満足していないことを表し、縦向きの場合は、現状に特に不満はないことを意味します。筆圧が強い場合は積極性や自己中心的な傾向があり、逆に筆圧が弱い場合は消極性や不安を抱えている可能性があります。早く描き上げる傾向は短気な性格を、ゆっくりと時間をかけて描く場合は慎重な性格を示唆しています​ 。

描き始める部分によっても、被検者の心理状態がうかがえます。木を最初に描く場合は安定志向でありながら、急な不安を感じやすい傾向にあることを示します。葉を最初に描く場合は虚栄心が強いとされ、地面を最初に描く場合は他人依存の傾向があります​ 。

木の絵を通じて、被検者がどのような心理状態にあるか、またどのような内面を持っているのかを探ることは、心療内科において重要な役割を果たします。この分析により、被検者の現在の心理状態や、未解決の問題、さらにはその人の性格や傾向までを深く理解することが可能になります​ 。


 

よくある質問

Q.バウムテストとはどのような心理検査ですか?

バウムテストは、被検者に木の絵を描かせ、その絵を通じて無意識の感情や性格、対人関係の傾向を読み取る心理検査です。

Q.バウムテストを実施するために必要な道具は何ですか?

バウムテストには、A4サイズの紙と鉛筆(柔らかい芯が推奨されます)、消しゴムが必要です。

Q.バウムテストの結果はどのように解釈されますか?

バウムテストの結果は、木の形状や位置、枝や葉の状態などから、被検者の心理的特性や現在の感情状態を推測し、専門家によって解釈されます。


 


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監修医師

草薙威史 先生

草薙威史 先生

経歴
  • 山形大学医学部 卒
  • 二本松会山形病院
  • 飯沼病院
  • 星ヶ丘病院
  • さとうメンタルクリニック
  • 新宿溝口クリニック
  • ナチュラルアートクリニック
  • 新宿廣瀬OPクリニック
  • ひめのともみクリニック
  • 三田こころの健康クリニック新宿
  • 医療法人社団TLC医療会 ブレインケアクリニック 理事長
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